今年も、7/6金に東海大学高輪キャンパスにて、組込みソフトウェア開発特別講義「ハードウェアとソフトウェアから生まれるデータの流れそして活用について」を話してきました。今回は前回の180分から20分増えて200分でした!
登壇までの仕込みについて
まず、登壇までの仕込みです。昨年も登壇しているので、大学の皆様ともコミュニケーションもスムーズでした。
今回は、Surface ProのOneNoteとSurface Pen活用してホワイトボードブレスト的なものをオンラインにしながら、今回サポートしてくれる石井さんとディスカッションしながら詰めました。
このように、前回の可視化が好評だったので、以前の180分を今回の200分にして、
「ハードウェアとソフトウェアから生まれるデータの流れそして活用について」というテーマで進めました。
昨年より手軽になりつつあるIoTを紹介しつつも、Node-REDのようなデータの流れを手軽に試行錯誤できるツールも交えながら、前半を説明。
そして、Mixed Realityや機械学習といった技術を絡めて、いろいろな角度から集めたデータをただ寝かせておくだけでなく活用していく構成にしました。
デモと解説(座学)を繰り返していく方式に
そして、最近行っているデモと解説(座学)を繰り返していく Cloud Developers Circle vol.7 – IoT Bash で登壇したときのような演舞方式を盛り込みました。
もちろん昨年もその流れはあったのですが、今回はより明確に当初からアナウンスしました。これにより、動画や口頭説明からはじまるよりも実感を高まりますし、みなさん技術が分かる方なので技術デモをベースに共通の体験をして、目で見た体験から話を掘り下げていけます。
準備の様子
2時間ほど前入りして講師待合室で準備です。
このように一つ一つテストしていきました。
- Nefry BT x 4
- M5Stack x 3
- Tello ドローン
- HoloLens
- Oculus Go
- EAO鍵スイッチ
このようなラインナップ。
講義直前にも目の前に置いて「お、なんか、いろいろやる講義っぽいぞ?!」とアピールしていくスタイル。
講義
スタート
いよいよスタートです。
最近、実験中のIoT特化型自前ルーター構成も発動。実際かなり安定してました。
講義の立ち上がり。大きな流れのお知らせ。
まずは、Nefry BTとM5Stackを駆使してのIoTの可視化と様々な連動です。
こんな感じでデモをしていきます。
どんどんとIoTのデータの流れができていく
そして、IoTのデータの流れを組み合わせていきます。
Node-REDやIFTTTの話をお伝えし、素早いプロトタイピングの話を交えて。
アンケートでもかなり評判のよかった鍵スイッチのデモ。このデモ、やってみて気づいたのは、データ活用という点ではさまざまに派生しやすいので、学生の方々にもIoTを考える良いきっかけになったようです。
そして、設備とIoTでより実戦的な話にも触れました。最初は電子工作からはじまってホビー感が強い印象から一歩進んで、現実での配慮がなされた設備にも合う仕組みという流れです。
データ活用のその先
データが集まってきたところで、データの活用をどうするのか。
可視化の落とし穴の話から入りつつ、
AIスピーカーを例にした実用例とみせかけての、膨大な学習量による音声認識がみせる身近だけどハイテクノロジーな話。
この流れで、以前登壇したウォンバット自作画像認識の構築のデモも入れました。鍵スイッチにつづいて、アンケートでも印象に残った学生が多くうれしかったです。やはり、クラウドを使うことで自分で手軽に試せることや、その先にある設計や実装方法について関心が集まったようです。
そしてデータの複合活用へ
実は画像認識を最初に話したのは、たくさんのデータにより新たな認識が生まれる片鱗を伝えたかった意図があります。
ここからいよいよ、HoloLensやOculus Goを使って空間認識をしたデータ入出力の話。前半と後半の間の休憩時にセンシングとの連携を仕掛けておきました。
今回はHoloLens自体の説明はほどほどに、すぐに連携デモへ。
いままで連携していたIoTデバイスたちとHoloLensが一気に連携して、学生の方々の反応ももっとも熱量が高い領域になったかなと思います。やっぱりインパクトありますね。
ですが、ただただHoloLensの仕組みを映すだけでなく、ここまで一緒に体験しているデータの流れが見えるので、自分の感覚との関連性を強調してお伝えすることが出来ました。
さらに挑戦的にOculus Goでも初のIoTデモ成功!無事、Vysorによるリアルタイム説明もできました。
このように動作して、まず試すことの重要性、そして、実感として様々な知見が得れることを添えました。
まとめ
今回は前回よりもはるかに多いデモ数で連携も多岐に呼びました。ドローンや電子工作機器で一部うまく動作しなかったところがありましたが、そのあたりは多数あったおかげでスキップできたり、あとで再度挑戦できたりと対応はしやすかったです。
200分となると、もう少し粒度細かくデモしてもよさそうですね。いつもの登壇では多くて5分短いときは2分程度ですから、一気に見せていく形だとこういった講義だとすこしもったいないので、あと一歩、丁寧に説明を加えていきたいです。
そして重要なこととしては、やはりプロトタイピングの重要性。ハードウェアもソフトウェアも、日進月歩で新しいものが出てくる時代。作りたいものに早く到達でき、気軽にやり直したり試すことができることの大切さをお伝えしました。
ということで、幸いにも2年連続で講義をすることが出来ました!
前回と比べると、IoT自体というよりもハードウェアとソフトウェアの総合的な連携と、さらなるデータ活用というより実戦的な内容になりました。
最初は簡単な連携から徐々に上がっていき最後にはVR/MRを使った空間との連携を見せるというところ。アンケートを見てみても反応は上々で、学生の方々にいろいろな示唆や考察を起こせたと手応えを感じています。