obniz で BLE ビーコンを試すとき MAMORIO RE が使いやすかったメモ

obniz で BLE ビーコンを試すとき MAMORIO RE が使いやすかったメモです。

この記事は 東京テクニカルカレッジ Advent Calendar 2022 の 23 日目の記事です。

MAMORIO RE

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MAMORIO RE(電池交換タイプ) – MAMORIO STORE

MAMORIO RE は、忘れ物防止タグ MAMORIO の電池交換タイプのものです。

通常の MAMORIO よりちょっと大きいですが、それでも 1 円玉クラスの世界観。厚さはほぼ同じです。

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このように、横の隙間から薄い板のようなものを入れてパカッと開けて、CR2016 の電池交換ができます。電池交換ができるということは、電池交換できないタイプの MAMORIO と比べてビーコン発信の ON OFF ができるということ。検証がしやすくなります。

デザインも素敵ですし、ギリギリまでコンパクトになっているし、日本でも買いやすいので、価格は 3,828 円くらい(2022年12月現在)としても、いいものだなーと思っています。

つかってみる

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開封してみると、このように MAMORIO RE に電池の絶縁フィルム(黄色)がついています。

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これを抜くと、電池が通電するので使えるようになります。

今回のビーコンの特定

ほかの MAMORIO が手元にある場合があるので address で特定する必要があります。

MAMORIO を BLE ビーコンとして obniz の BLE で検知するメモ

まず obniz で MAMORIO の信号を試すときは、こちらのプログラムを使っていきます。

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開け方のコツは後述しますが、すぐ電池が外せるように MAMORIO RE をパカッと開けておきます。

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obniz で、さきほどの記事にあるプログラムを動かして obniz 実行時のログを見ておきます。rssi -32 というのが、さきほどの obniz と MAMORIO の距離感だと出てくる信号です。とても強いということですね。他の MAMORIO をあまり近づけないようにして、信号強度をはっきりさせると特定がしやすいかと思います。

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一番、良い感じに強い値としては -25 のときもありました。

とはいえ、それでも特定しにくいケースはあります。

そのときは ON OFF の一覧比較技。

MAMORIO RE をすぐ電池が外せるようにしておけば、電池をつけて ON にして、今回の obniz プログラムでビーコン検索をかけて複数の MAMORIO を把握してから、電池を外して OFF にして、もう一度 obniz でビーコン検索をかけます。
その上で ON のときの一覧と OFF のときの一覧を比較すれば、OFF で消えた MAMORIO がわかるので、特定がしやすいです。

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たとえば、今回の MAMORIO RE が ON のときの一覧が 3 件で、OFF にしたときの一覧がこの画像のように 2 件であれば、そのときに消えた MAMORIO RE が、今回のものになります。 address で出てきた値を覚えておきましょう。

私も、電波強度でだいたいの目星をつけてから、ダメ押しで ON OFF の一覧比較をすることで特定することが多いです。

ON OFF の一覧比較技ができるのは MAMORIO RE の強み

たしかに obniz のプログラムの段階で MAMORIO の uuid で絞り込んでいるので、ほかの BLE ビーコンがあっても混乱しにくいかとは思います。電波強度での特定は、複数の MAMORIO の位置が、ぜんぶ自分の所持物だったりで分かっているときはよいやりかたです。

ですが、ハッカソン会場でのほかのチームも MAMORIO を使ってたり、すでに MAMORIO の試作がその場にあるときであったり、はたまた近くのガジェット好きの人が、たまたま MAMORIO を使っていた時などは、位置把握に苦労するでしょう。

今回ご紹介したダメ押しの ON OFF の一覧比較技は、複数の MAMORIO の位置が分からなくても大丈夫。その場で自分の MAMORIO RE だけ ON OFF できるので、判定がしやすくなります。このあたりが、MAMORIO RE の強みですね。

MAMORIO に限らず電池交換ができないタイプの BLE ビーコンだと ON OFF ができないので、苦労しますね。不安なまま、特定するという感じ。

特定できたら、検証しやすくする作業

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ということで、電波強度の比較やダメ押しの ON OFF の一覧比較技で特定できたら address で出てきた値でラベルをつくりましょう。

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ぺたりと貼り付けます。わたしはよく、粘着力がほどよい白のマスキングテープを使ってます。

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使わない時も電波を発して電池消費してしまわないように、電池を外します。このあたりがコントロールできるのは、ほんとによいですねえ。

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ということで、本体と電池をチャック付きポリ袋で封入して完了です。これでいつでも address の値で絞り込んで BLE ビーコン検証できます!

TIPS : MAMORIO RE の開け方は小さいマイナスドライバーがおススメ

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さて、MAMORIO RE の開け方。電池交換のするために必要です。このような小さなマイナスドライバーをおススメします。

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カッターも良い感じに隙間に入るのですが、刃が結構サクッと奥の方に入って傷つけかねないです。しかも、ちょっとねじる感じでパカッと開ける際に、刃が折れそうな気配があって結構危ないです。これはよくないので、小さなマイナスドライバーが良いです。

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撮影が難しかったのですが、サイドにちゃんと少し開いた溝があります。ここにマイナスドライバーを入れて、軽くドライバーをねじりながら近いところから隙間を広げていく感じでいくと、パカッと開きます。

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開いた状態、これは購入時の電池ですが、ちゃんと使えるの、そのまま閉じる形です。電池を交換するときは、電池につける金具の+という刻印に注目して入れてあげましょう。

TIPS : ほかの BLE ビーコンの信号を出さなくするには金属製の箱

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特定するときに、やっぱりできるだけ電波で出ていない用がやりやすいですよね。

そういうときは、このような金属製の箱に、ほかの BLE ビーコンをいれてフタをして電波を出ないようにしましょう。私の場合は、家にあった息子が遊んでいる金属製の菓子箱を採用しました。

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このようにしっかりフタをすることが大事です。少しでも隙間があれば、めっちゃ電波が出てきます!たとえば、中に電球が光っているとして、少しでも開けたら光が漏れるようなイメージで電波がでちゃいます。