CAADRIA18での論文についてHoloLens技術サポートいたしました

CAADRIA18での論文についてHoloLens技術サポートいたしました。そのまとめです。

2017/12ごろより視深度錯覚の論文のお手伝いをさせていただきまして、5月には発表を行う北京の清華大学の会場にも同行させていただきました。

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5/18に発表でした。もろもろ見えて決まったのがゴールデンウィークだったので、旅程決めるにもかなりの過密スケジュール。

久々の海外+強行+未知の中国+IT環境ツラそうだけどフル開発しないといけない、という試される感じでしたが、みなさんの助けを借りて行くことができました。ご協力いただいた方々、本当にありがとうございました。

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といいつつも、行きにいきなり2時間遅延の洗礼。いい経験になりました。ひとまず、入国しても手続きが大変で厳しい洗礼を受けましたが割愛。

到着後~夜の詰め

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とりあえず、イヌがかわいくていやされる。おおむね放し飼い風で、50mくらい離れて飼い主についていく感じで、追尾性能がゆるすぎててGOOD。

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警備レベルが高い地下鉄を利用しての清華大学に到達。ここでも入場時に厳しい洗礼を受けましたが割愛。

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前日はプレゼンのための動画をつくるために、VPNをフル使っての作業。パケットがゴリゴリ減る。フルパワーで作業すると平気で1GBに達しそうになる。何度もHoloLensアプリをデプロイしてはテストしてました。おかげでいいデモ動画がつくれました。

ゲーム風に言えば、技術的な実績解除は以下の通り。

  • 「中国でのHoloLensアプリデプロイ」実績解除
  • 「中国でのHoloLensアプリ改修」実績解除
  • 「中国でのHoloLens DevicePortalからの録画」実績解除
  • 「中国でのHoloLens DevicePortalからのライブプレビュー」実績解除
  • 「VPN接続しての主要WEBサービスへのアクセス」実績解除
  • 「VPN接続してのFacebook投稿」実績解除

他にもメキメキと初の経験が積まれる状況。実はここでも、タクシーと電圧の厳しい洗礼を受けましたが割愛。

12月のジョインからここまでの今回の主なサポートは、視深度錯覚をテストするために大掛かりなスタジオや仕掛けが現実に必要だったところを、HoloLensを使うことで良いアプローチにできないかの試行錯誤を担当。具体的には、現実世界に、視覚に関わる3Dモデルを加える形でどう見えるかを被験者に体験できるようにして、いろいろな場で、すぐに研究の検証ができる部分のHoloLensアプリ制作を行いました。

実は登壇もちょっとだけした

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そう。実は10分の発表時間の中で、1/5の2分間だけツールやユーザー体験の部分で改良した点について登壇もしたんです。

初の英語での登壇。英語スライドを作ったうえで英語を読み上げる形でしたし、いろいろな形でサポートいただいたので、ありがたさしかない場。

最初がこの機会でよかったです。

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2分で数枚のスライドですが何度も練習しました。途中から楽しくなってきて、結構大きな声で学会のロビー脇で練習してたので、通りがかりの研究者に「お、やってるな?」とニヤッとされてたのは良い思い出ですw

英語発音はさておき、技術の雰囲気は伝えられたかと思います。そして、特に、本業のネットワーク連携のところは、一段なめらかになりますね。すぐ概念と発音が出てくるので、つたない中でも堂々と喋れる。

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これは日本の登壇と変わらないんですが、まず声を大きくなるべく楽しそうにして技術ポイントを伝えられたのは良かったかなと思います。

建築系の学会なので、デザイナーや建築家の方が多いところですから、写真の通り、あえてHoloLensを首に掛ける形で登場。参加者の目線も和やかというか「お、なんかエンジニアぽいTechな人きたぞ!?」と雰囲気作りができたと思います。だいじ。

帰国

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ということで、無事に5/19朝に出発して、昼のJavaScript祭り前に帰ることができました。帰りはいろいろスムーズ!

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北京という土地柄もあり、いろいろ制約のある中で、役に立ったもののひとつとしてイモトのWi-Fiでした。これがなければ、とてもとても作業がはかどりませんでしたし、情報の隔絶が半端なかったです。

あと、普段やってしまう行動なアレ。「旅行中に使う資料Google Driveにぶっこむ」のダメゼッタイ。

データ取り出せなくて泣く。

ダウンロードするためにパケット消費して泣く。

ふりかえり

振り返ってみると、ほんと怒涛でしたし、いろいろハプニングも起きて大変な面もあったものの、全体としてはとても良い経験になりました。ヤバイエピソード系で気になる方は、お会いしたときにでもお声がけください。

あとHoloLensまわりの事情。他の論文も数件ありカテゴライズされて1つの講演ルームにまとめられるくらい。ですので、とてもカジュアルにHoloLens事例がある印象。さらに深センなどで、さらにアイトラッキングやその他の視覚拡張機器による開発発注や実験などが行われていて浸透と発展具合がすごい。

こりゃー、うかうかしてられないなと感じました。

他にもHoloLensでも凄まじいエンタープライズ向けの事例なども目の当たりにしました。

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このFologramさんのデモが特にすごかったです。

Fologram: The Medium for Making in Mixed Reality | TECHNOLOGY

CADソフトとHoloLensの複数人共同作業アプリ。UIの素敵さや独自シェアリング技術など勉強になることばかり。ここまでくると非言語でも圧倒される凄みがありました。

と、同時に、個人の力での及ばなさを痛感するものの、IoT的なアプローチなど太刀打ちできそうな部分もありました。

さらにいえば、そういった猛者の人たちから「Hi!HoloLens開発の話、興味深かったよ!プロトコル部分いろいろやってるね。面白い。あとでウチ(Fologram)のデモも見に来てよ!」と、きっかけが作れて情報交換ができたというのはよかったところ。

ということで、今回の経験を活かしつつ、より研鑽を努めてまいりたいと思います。