「Google 日本語入力コミック」の漫画が面白く、Google 日本語入力を使い始めるきっかけになった話

最近、ブログを書くことが増えたせいなのかわかりませんが、標準で入っているMS IMEにちょっとした使いにくさを感じつつあって、Google 日本語入力を使い始めています。そのきっかけのお話です。

検討する中で真っ先に思い浮かんだのは、ちょうど7月に買ったIS11CAに入っているATOK。そのパワフルさは申し分ないのですが、運悪くスマートフォンで使ってしまっているのでまずはそっちで試せばいいかなというところで、踏みきれず。
というわけで、Google 日本語入力を候補にしていました。良いと聞きますし、ちょいちょいニュースを追ってみても意欲的に作られているよう。

例えばこんな感じ

Google 日本語入力がバージョンアップ 気になる変更点は? – はてなブックマークニュース

窓の杜 – 【NEWS】再変換に対応した「Google 日本語入力」の最新開発版v1.1.690.100が公開

窓の杜 – 【REVIEW】「Google 日本語入力」を「ATOK 2011」へ取り込む「Google 日本語入力 for ATOK」

というわけで、リリースされてしばらく経っていますが、秋の大掃除の対象にもならず(!)きっちり進化しているわけです。

ともあれ、乗り換えは実現していなかった

ともあれ、わりとウォッチしておきながら乗り換えは実現していなかったのです。

MS IMEが使いにくいとはいえ、他に乗り換えたことによって根幹である入力面が引っかかることによって、普段の業務が滞ってしまうのは良くないなーというのが一番の理由。

しかも、天下のGoogleなので、変換内容が収集されたりしないかとか、安定性とかよくわからないなとか、ほかにももろもろもやもやと。

そこで出会ったGoogle 日本語入力コミック

そんななか、見つけたのがGoogle 日本語入力にあるGoogle 日本語入力コミック。

右下に「Google 日本語入力ができるまでの開発背景(コミック)を読む。」ってのがありまして、いままでちゃんと見てなかったせいか、気づいてなかったので、自分の好きな漫画というメディアということもあってクリック。

こんな感じの内容!期待!

Google 日本語入力コミック

早速読んでみた、そして、使い始めた

早速読んでみましたが、白根ゆたんぽさんの描く親しみやすいテイストで41ページに及ぶボリュームでGoogle 日本語入力の魅力を語っています。ところどころに「せっかく開発するのだから、Webをより快適にできるGoogleらしいシステムを開発しなければ意味が無いのです」といった台詞も差し込まれて情熱にあふれています。

内容は、「バックグラウンド」「デザインコンセプト」「アーキテクチャ」「セキュリティ」「辞書作成」「変換エンジンの精度向上」「サジェスト」「Mics.」というカテゴリに分けて進行します。以前から私が感じていた日本語変換ってどのようにプログラミングされているんだろう?という疑問にいろいろな方向からわかりやすく答えていて面白いです。しかも、これが調和し実現してるんだからすごいなぁ。

そして、既存のIMEの概念にとらわれない設計、負荷かかる部分をどのように解決したか、品質管理・テストの方法など、作中で触れている「AS YOU THINK OF(空気のように)」となるべく様々な苦労があったことが忍ばれます。

私が個人的に一番気に入ったのは「セキュリティ」の部分。ほかのアプリケーションやOSを巻き込まないサンドボックスの仕組みについて語られていて作中では3ページ程度扱いのものの、普通わかりにくいサンドボックスの概念を視覚的にわかりやすく説明していて好きになりました。イラストとしてこれくらいわかりやすいサンドボックスの説明見たことないです。

加えて、ところどころで、「学習した内容はGoogleでは一切収集していませんのでご安心ください」というGoogleへ抱きがちな気になる思いもオープンに答えています。まあ、本当のところはちょっとわかりませんけども、何も言わないよりはいいよね。

というわけで、私はGoogle 日本語入力を使い始めました。

PDFもあるよ

WEBで読むのが合わない方は、ページの下の方にPDFもあります。

53MBあるけど、素敵な配慮ですね。

おわりに

と、ここまで書いていて、コミックに触れた記事が見つかりました。2010年9月だったんですね。どうりで以前見たときはなかったはずだ。

「Google 日本語入力」の開発背景が漫画に 公式サイトで無料公開 – はてなブックマークニュース

プロジェクトXをみるとその建造物や製品に愛着が出るような効果で、このコミックを読むことによって親近感が増し、技術的なところもオープンにすることで信頼感が生じ、最後の一押しとなりました。
実際使ってみてもMS IMEとほぼ同じ使い勝手で安心しました。予測変換(サジェスト)も変換ミスが軽減されてより快適に入力ができるようなったと感じています。

いろいろ言ったけど、結局、開発に向かうその情熱にやられた!

それでは、よい日本語入力生活を。